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2003年04月の日誌へ

5月メーデー

2003/05/01

 ショスタコの3番。ちなみにショスタコことショスタコーヴィチは、ソヴィエトを象徴する作曲家です。わたし自身は共産主義者でも社会主義者でもないですが、この人の音楽はラッパ吹きとして、胸が熱くなる局面ばかりです。死ぬけど。
 昨日の日誌を見て。あれ、べろべろに酔っぱらって書いた上に、友達からのメールを見て書き足した文章なんですが。思ったほど悲惨じゃないですね。
 本音を書いているのかそれともそれが建前なのか、自分でもよくわからない日々が続きつつ。


2003/05/02

 白の団体。車に乗っている時点で言っていることと矛盾していると思うけど。電磁波を防ぐには、アースした導電体に完全に包まれる必要があります。見えるところがあってはいけません。見えるところから電磁波である可視光線、紫外線が入ってきますね。
 というかあの車、どこからどう見ても違法改造車なんだけどこれ如何に。それよりあそこの国道、通ったことがあるような気がすごくするのはすごく気のせいなんでしょうか。やだなあ。変な自爆霊(!)とか、憑かなければいいんだけど。つっこみどころ満載なりね。
 あ、最近運がいい、という意味でついている、を漢字で書くと「憑いている」なんですね。奥が深い。


2003/05/03

 SCCのために帝都へ。


2003/05/04

 SCCのために帝都で二泊。


2003/05/05

 SCCから帰ってきて家で倒れる。すっかり寝てしまって、仕方ないので晩ご飯はレンジでチン。どうでもいいけど、今時「チン」とベルを鳴らす電子レンジはあるのか?
 某マンガみたいに、「むちょろろ〜〜〜」と鳴ってくれる電子レンジも楽しいかもしれません。


2003/05/06

 その電波な研究所(うちではないけどうちも似たようなもんかも(笑))のアドレスは、www.panawave.gr.jp。今はかなり重いサイトです。アクセス集中中(重複)。
 このサイトでは、「スカラー電磁波」なるモノを紹介しています。いやあ、団体といいサイトといい、つっこみどころ満載なのが楽しいですね(笑)。どうでもいいが、英語のスペルくらいは正しく使って欲しいものなりけり。
 でも、何で電波な人はニコラ・テスラが大好きなんでしょう。テスラだってちゃんと認められている業績もあります。磁束線密度の単位(だったかな)はテスラです。
 さて。内容を見ていると、「重力子」という言葉が出てくるのですが、この重力子、理論上ではいるらしいと思われているのですが未だ発見されておりません。なのにここではやたらと詳しく語られている。なんか、変なところで変な説明がされているような。というか、さっぱり言っていることがわからない。たとえ話もなんか変だし。科学を印象で語られてもなあ。
 わたしは物理の専門家じゃないし、物理はどちらかというと苦手なんですが。それでも、一応電磁気学の基礎の話は読めばわかるつもりだったけど。
 こういう擬似科学系の人の特徴に、「正統」とか「権威」とかそういうものに対抗する、という形が見受けられますが、科学はそんなものではありません。科学には正統も権威も存在せず、ただ他より深くそのことについて考えている「専門家」が存在するだけです。そして、科学は自然界の事実の前にはただひたすらに無力なのです。擬似科学が認められないのは、ただそれが自然界の事実に反しているから。ついでに言えば、自然は人工を区別しない、んだけどなあ。
 その前に、このサイトは英語と日本語を何とかした方がいいと思います。何故そうなったのかわからない日本語のタイプミスが見受けられるは“てにをは”があってないから意味がさっぱりだわ。
 人に伝えたいものがあるのなら、人に伝える努力をして欲しいものだわ。
 参考:http://homepage2.nifty.com/einstein/index.html

 ……にしても、ニュートンって、科学者だったの? わたしは魔術師か錬金術師だと、思ってたけど。


2003/05/10

 静岡にお出かけ。会社の集まり。それ自体はまあそれなりに終了。
 その後で本屋に出かけて、指輪3巻とハリポタ1巻とYの悲劇、そして誰もいなくなった、オリエント急行殺人事件、ユニオンクラブ綺談、などを購入。
 ……いつ読み切れるんだろう(苦笑)

 伝聞形で撲滅とか言われてもね〜。直接被害があったわけでもないでしょうに。
 というか、特定のサイトでのことを他のサイトで言って、しかもその特定のサイトの閉鎖を狙うって、その神経が理解できない今日この頃でした。
 わたしが関わってるジャンルでのことではないですけどね。知り合いがちょっと……ね。


2003/05/11

 演奏会の練習で沼津へ。帰りにホームセンタで買い物。
 にゃもの8分の1くらいの値段の枕を買ってみた。そのくらいなら、失敗してもそんなものかな、と。手触りは何となくいいような気もするけど。
 今夜から試してみます。


2003/05/12

 また変な事件が。白装束よりこっちの方がよっぽど問題だと思う。というか自分が燃えとれ。

 最近思うことがあって、理科系なコラムを立ち上げようかな、と思う今日この頃。科学トピックスと言うより、理系のものの考え方の勧め、というスタンスを考えています。
 結局、何事も考え方なんですよねえ。ちょうど、子供が「考える力」を失いつつある、というニュースをしていることもありますし。
 ゆとり教育よりそっちの方が問題なんじゃないの? 考えることさえ出来れば、基礎だけで十分なはずだし。この際暗記科目なんて必要ないんじゃないかという気もするし。あんなくそ面白くない歴史勉強しても仕方ないよなあ。編年体より、紀伝体の方が面白いし。どっちもどっちという話もあるけど。
「何を教えるべきか」という部分が見られていないという問題を理解していない、そっちも問題。
 ――時代は、理系。理系は文系を包含する。


2003/05/13

 なんとなくまったり。特に何もなし。
 ひとりごと。静岡でお庭番。やっぱり服部なんでしょうかね。徳川のお膝元だけに。


2003/05/14

 明日は5・15事件の日。やっぱり理性でしょ。不完全なところもある理性ですが、感情論よりはなんぼかまし。理性的に考えれば戦争なんて起こそうとは思わないし、暴力では何事も解決しないことくらい自明の理だと思っているのはわたしだけでしょうか。
 他人に脳みそを明け渡してどうするよ。
 原始的な感情に脳みそを明け渡してどうするよ。
 人間にしかできないことをしよう。
 何事も、「話せばわかる」のです。「問答無用」なんて、恥ずかしいと思いませんか?

 白い人々。異常な思想であれ異常な服装であれ、思想の自由は侵すべきではないし、騒ぎ立てなければ何もしないだろうし。悪いことをしているのなら罰するべきだけど、むやみに叩くべきではないと思う。
 そりゃ、つっこみどころ満載だし、そりゃ、不気味だけどね。でも、遠回しな弾圧は憲法の思想に完全に反するものです。いかなる思想であれ、寛容でなければならないのが公的機関たるものの使命では?


2003/05/15

 お仕事忙し。ついでに今日はオケの練習の日。特に何も。
 某新刊本を探していたのだけど、普通の本屋には置いてなかったし、あったところでは封印がされてたし、あると思ったところにはなかったりしてやる気が失せ失せ。
 自慢できるような本ではないので、そんなもんかなあと思ってみたり。
 でも、その点で言えば金沢の方が便利だったかな。


2003/05/16

 会社から帰って、今日から来た新人の人の歓迎会に参加しようかな、と思っていたのですが帰ったとたんに睡魔に襲われてばったり。気がついたら21時。だめじゃん。
 今日も忙しかったような。と言うか時間の使い方が下手というか忘れっぽすぎるというかなんというかにょもにょも。
 某創作がなかなか好評だったので嬉しい限り。


2003/05/17

 ハリポタ1巻読了。久しぶりに読みやすい本を読んだ気がする。まさにジェットコースタ。
 わたしとしては物足りないような気もしないでもないんだけど、あれがきっかけで本が読まれるようになったらいいなとは思う。読書は結局ある意味忍耐力ですからねえ。
 今日は定例会。地震には気がつかなかった。震度1だったらしいけど。この間のには気づいたんですけどね。


2003/05/18

 アウトラインプロセッサというものを導入。これはなかなかいいものです。頭の中にある考えを書き留めておくのに便利。
 ただのメモ帳ではないのです。書いたことをグループに纏めたり階層化したりして整理することが出来るのです。長文を書くときのメモとしてこんなに便利なものはない。
 と言うことでひとまず低温実験室と理科系のすすめの執筆準備にこれを導入。書きたいことを整理するのがとても楽。
 久しぶりに(!)部屋を掃除。カーテンを変えようとしたら、前住んでいたところよりも長さが必要になることが判明。がーん。
 涼しげな青いカーテン導入計画はあっさり頓挫。カーテン、実家にでも持っていこうかな。
 サーバがなぜか重い。CGIとポスペのサーバがどうやら同じらしい。どこかで重いCGIを使っているのか?
 ……人のことは言えないような気もするけど(苦笑)<ちょっと心当たりあり
 この辺が、今のプロバの不満と言えば不満かな。


2003/05/22

 死ぬほど眠かったので、沼津からの帰り道に途中のコンビニ駐車場で仮眠。本当に死にそうになったし。
 なんでこう、やたら眠いのかよくわからないけど、多分寝不足なんだろうなあ。


2003/05/23

 沈没。海往かば。以上。


2003/05/24

 昼まで寝てしまった。やる気も起きてこないので寝てばかり。
 夜は定例会に。


2003/05/25

 洗濯をしたのはいいのですが、外がすごく乾燥しているのはいいのですが、風が強いのは何とも。
 最近、鳥の糞がベランダ付近に落ちていることもあって、なんだかやだなあ。
 CDのきらきらが鳥除けに役に立つという話を聞いたことがあるので、要らないCDがあったらぶら下げてみようかな。

■活性酸素

 酸素をエネルギー源として使っている以上、いわゆる「活性酸素」が出来るのは当たり前。というか、酸素分子の電子が励起するとラジカルとなります。三重項酸素から一重項酸素に変わるのですが、この一重項酸素が「活性酸素」。この変化が発生する最大の要因が、光。光はとても強力な電磁波です。バカにしてはいけません。青い塗料が色褪せてくるのは光が塗料を分解しているから。
 酸素は元々猛毒なのです。進化の過程で、エネルギー源として窒素やアンモニアより有効な手段として手に入れたときから、そのリスクは背負っているのです。
 で、そういうものを使っている以上、必ず体内では活性酸素の一つ、酸素ラジカルも発生します。それを分解する酵素もちゃんと存在しています。過酸化水素だって天然物なんだから分解酵素があります。
 にしても、表現が微妙だな〜。オキシダーゼの作用の中で、酸素をスーパーオキシド、過酸化水素、ヒドロキシラジカルを経由して水に分解する還元反応があるのですが、ヒドロキシラジカルの分解酵素がない? そんなもんかね。過酸化水素の分解にも金属イオンが関わってヒドロキシラジカルに分解して、それを還元するのがリーズナブルなのですが。うむむ。
 まあ、活性酸素については相当昔から医学書に出てたりもしていたのですが、何を指すのかが曖昧だというのがマイナスイオンと同じ感じで。正体が少しわかっているだけマイナスイオンよりましだけど。
 最近思うのが、医学って意外と化学と仲が悪いと言うこと。それに、簡単に擬似科学と結びつくと言うこと。ちゃんとした医学もあるんだけど、生体が相手なだけあって微妙だなあ。
 そんなわけで医学博士が言う化学ネタはあまり信用しないことにしています。


2003/05/26

■節電

 ここ東静岡は、あまり知られていませんが50Hz区域です。正確には、富士川より東が50Hz。従って東京電力でんこちゃんのテリトリー。
 東京電力といえば、原発がほとんど止まっちゃったために電力不足が危ぶまれていますね。こっち側ではけっこう深刻なトラブルです。夏の盛りに停電になったらどうしよう。家にいない時期なら……冷蔵庫がすごいことになりそうだ(^^;;;
 というわけで節電が叫ばれています。具体的には家庭よりオフィス・工場。家庭での取り組みも大事ですが、使用量の大多数はオフィス・工場です。つまり、ここを節電せよ、というわけです。
 まあ結局のところ、冷房を適当にせよ、ということなんですが。冷房を掛けすぎると、都市が暑くなります。部屋の中の熱を外に追い出すだけなんですからね。あとは蓄熱空調かな。予算があればだけど。蓄熱空調といえば、「エゴじゃなくてエコ!」ですね(一部の人のためのネタ)。
 さて、東京電力で足りないのなら、なぜ中部電力から借りないのか。答え:借りられないから。
 周波数が違うので、それを切り替えないことには電気を借りることが出来ないわけです。で、その変換にはぶっちゃけた話、巨大なトランスが必要になりますがそのトランスは静岡と新潟(長野だったかも)にしかない。不足分をまかなうだけの力もない。
 明治時代に東西で違う発電機を使ったために、今困っているわけです。こんなところでも東西対決。
 明治って、いろいろ一気に決まりすぎて変なところが出来て、それが未だに残ってたりしますよね。鉄道の狭軌とか。
 まあ何が言いたいかというと、今年の夏は暑くても文句を言わないでおきましょうと、そういうことです。

■結局のところ

 ここ数日間ずっと沈没。結局のところ本を買いすぎだということが判明。というか太陽を見るよりも明々白々だと思うけど。というわけで本は控えます。当社比3分の2くらいに。

■地震

 こっちではけっこう揺れました。震度3くらいかな、水槽が揺れてたし。といっても会社で、けっこう高い建物の一番上にいたときだから強く感じたのかもしれない。ニュースはこれで持ちきり。
 とりあえず、人死にが出ないで本当に良かった。
 にしても、最近本当に多いような気がしてきた。やっぱり地震対策を施しておかなければ……。

■コナン

 今日のコナンについてはノーコメント。あうあう。
 全面が光る眼鏡って、……もしかして度なし?
 暗闇で光る眼鏡って、何?
 謎は深まるばかりでございます(笑)


2003/05/27

■光電子増倍管

 いわゆる超強力光センサ。カミオカンデな話に相変わらず感動していました。
 そう、そうなんです。理論は実験(もしくは観測)で裏付けられないと全く意味がないのです。机上の空論とはよく言ったもので。
 実験してない、裏付けられてない理論はあくまでも仮説。それ以上でもそれ以下でもない。
 それにしても、日本って基礎研究に冷たいです。金にならない研究には金は出さないというスタンスで。ふざけるなと言いたい自然科学研究の末席を汚している物体。といいつつわたしも企業の一員なので、金になる成果を何とか出さないといけないんですけどね。だからこそ大学は、金を無理矢理生み出さなくてもいいんじゃないかと思っている。まあ、金に結びつけばよりよいんですけどね。
 意味のないものが、もっとも人間的なのです。つまりヲタクだって人間的。我々が人間的生活をしていないと、だれが言った?

■梅酒

 いろいろなところで宣言していたとおり、今年は梅酒を漬けました。
 今回は、ごく標準的なレシピに従って。
 まずは4リットルガラスビンを用意。梅1kg、氷砂糖0.8kg、ホワイトリカー35度1.8l。梅を水洗いしてヘタを丁寧に取り、布巾で水気を拭き取る。梅と氷砂糖を交互にビンに入れ、これにホワイトリカーを加えて3ヶ月静置しておく。時々中身を軽く振り混ぜる。3ヶ月経つと飲めるようになるはずですが、出来るだけ寝かせていたいな、と。
 うむ、楽しみなりけり。

■Jack the Ripper

 去年のコナン映画じゃないです。あれって、思うと制作者の趣味が前面に出てるような気がする。もしかして、あれでBaker Street Irregularsに申し込んだんじゃないかと思えてくるくらい。まあそれでもいいけど。
 それはとにかく。けっこう、これについても判ってきてるんですねえ。今日のテレビはなかなか面白かった。


2003/05/28

 イレギュラーな練習で沼津。すごく眠かったので途中で寝ていたり。もうすぐ本番。


2003/05/29

 いろいろなことを考えていたはずなのに、パソコンの前に座ると何も思い出せなくなっているのが困ったもので。脳みそを空転させること自体は悪いことじゃないけど、やっぱり何かを思いついたら覚えていてもらいたいなあと。


2003/05/30

■食品添加物

 某脅迫系左翼似非啓蒙書では、食品添加物は異常なまでに嫌われているようです。曰く、発癌性がある、曰く、催奇性がある、曰く、体に悪い(理由は書かれていない)。ふざけるなと言いたい。
 ということを、今日つらつらと読んでいた「嫌われ元素は働き者」(大日本図書)という本で思った。
 たとえば有名な亜硝酸塩。とかく嫌われがちです。ハムやベーコンなどの加工食肉製品には必ずと言っていいほど入っているのですが、これは体に悪いと思われている。
 大きな間違いです。確かに、亜硝酸ナトリウムは劇物指定の、かなり毒性の強い化合物です。でもそれは、ほんとにたくさん飲んだときの話。食品に使うくらいですから、きちんと考えられています。食中毒菌に効く量は、LD50(註:毒性を量る基準、与えられたラットのうち半分が死ぬ量をラット体重1kg当たりで換算したもの。小さければ小さいほど強い毒。人間に換算するときは、非常に簡単に考える場合はだいたい60倍します)よりもはるかに低い数値です。普通、加工食品では100mg当たり数mg程度使われています。一日に人の体に入る量は計算によると0.4mg。
 で、こっちはあまり知られていない事実ですが、食物中の硝酸は、唾液によって還元されて容易に亜硝酸塩に変化します。その一日当たりの量は、これまた計算によると16.5mg。添加物の40倍。
 つまり、食品添加物として使われている亜硝酸塩は問題にするまでもない、微々たる量なのです。
 そして食品添加物として使われる亜硝酸塩の効果。食中毒の主原因たるボツリヌス菌の繁殖を抑えること。
 ボツリヌス菌の出す毒素は強力です。その名もボツリヌストキシン。あのダイオキシンよりもはるかに強力。天然化合物最強とも言われていますが、人に対する致死量は0.0000015mg。しかもボツリヌス菌はその辺りに普通に存在している。
 亜硝酸塩が添加されていない加工食品に、こいつが繁殖していたらどうしますか?
 で、この本で書かれていることに、「どんな物質も量が多くなれば固有の毒性が表れ、量が少なくなると生体に無反応になる」ということがある。つまり薬と同じだということ。ここには図が示されていて、一般的な化学物質では少ない方から「無作用域」「生理作用」「中毒」「致死」というふうに並んでいます。食品添加物使用基準は「無作用域」の一番少ない方。次に来るのが労働衛生基準。それより多く摂取すると体に影響がありますよ、という基準が示されているものもあります。環境基準も「無作用域」の一番少ない方に設定されています。具体的には、動物に一生涯毎日投与したうちの最大無作用量を、100分の1にしたものがヒトの1日当たり最大摂取許容量ということになっているそうです。その数字を云々するのははっきり言って意味がないような気がします。ついでに言うなら、薄めに薄めても作用が残る、という考え方もナンセンス。
 ところで、この数値はどうやって決めるのかというと、ひたすら動物実験を繰り返し、必要なデータを集めます。一つの新しい化合物につき、5年の年月と約20億円の費用がかかるそうです。上の本に書かれている例では、発癌・慢性毒性試験の検査法について書かれています。これによると、

 人間の60年に相当するマウスまたはラットを2年間飼育する。投与量は2年間飼育しても動物が死なない最大量となっているから6ヶ月の亜急性毒性試験をやって量を検討する。動物は25代以上純粋系列育成した遺伝子のはっきりした雌雄50匹ずつを揃えて一群とし、対照(註:ここでは何も与えない条件)一群薬物投与三群の400匹で飼育する。(中略)10万枚近くの病理顕微鏡標本を作成する。鏡検(註:顕微鏡で検査すること)する。

 註はわたしが入れたものです。このほかにも統計計算や動物飼育環境についての条件もあり、これを見ただけでとても手間がかかることだと言うことは判って頂けることでしょう。
 どこかでラット数匹に対して何かをしたらどうなった、というニュースには、そんなわけで問題提起以上の意味は全くないのです。裁判で言う「起訴」ではあるものの「判決」ではない。無罪もあり得るわけです。冤罪だってあるのです。簡単に「有害」だと言って排除しないでもらいたいものです。逆に「健康」だってそう単純なものじゃないし。新しくて、有効な試験を経ていない物質の健康効果のほとんどは、わたしはプラシーボ効果なんじゃないかと疑ってます。
 毒物の代表格、ヒ素は生体に必須の元素だという話もあります。
 科学は単純ではないですが見る人が見れば明快この上ない道具です。見られる人が増えてもらいたいものです。

(参考文献:「嫌われ元素は働き者」日本化学会編, 大日本図書, 1992


2003/05/31

 台風崩れの低気圧の所為で大雨。洗濯も出来へんかったちゅーねん。あー、腹立つ。天気に腹立ててもしゃーないんやけどな。
 って、なんでわたし怪しげ関西弁で喋っとるんや。むっちゃ怪しげやなー。友達でも大阪の人間とか、おったけどな。
 せやけど、こんな喋り方しとらへんかったぞ。
 DAKARAのCM大阪編(ネット公開中)を見て、むっちゃ笑うたわ。そんだけ。あとは、「余分なものその2」編も好きやな。
 夜は定例会参加。といいつつ、5月は終わってしもた。
 なんか、いまいち晴れへんかったなあ。5月の癖になあ。5月の晴れた日って、最高なんやけどなあ。
 ま、しゃーないわ。来月に……梅雨やんけ。

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